駅員から卒業生にエール

~ 「未来のレールを切り拓くのは自分」 ~

2021.03.15
文、撮影:千葉真理

 JR蒲田駅改札内にて、ある掲示物が目に飛び込んできました。

 色紙の桜で作られた「」の文字の下には、駅員から卒業する学生へ向けた手書きのメッセージパネルが飾られており、その一つ一つがとても心温まるものだったので、ご紹介したいと思います。

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 ご卒業おめでとうございます
かがやかしい未来に向かってまっすぐ突きすすもう!
たくさんの夢と希望を胸に!
夢に向かってまた一歩踏み出そう

そばで支えている人に感謝を忘れず
思いっきり挑戦していきましょう!
卒業はゴールではなく新たなスタートなのです!
未来のレールを切り拓くのは自分です!

新生活 楽しんで行きましょう!
学生という人生の中でとても貴重な期間に
蒲田駅をご利用していただきありがとうございました
皆さんが一生懸命駆け抜けてきたレールの先には明るい未来が待っていますよ!

毎朝早くから改札を通っていくみなさんの姿を見て陰ながら応援していました
これからの「人生」という長いレールの旅を楽しんで下さい
これからの人生に幸あれ

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 パネルごとに字体も違うことから、複数の駅員さんが関わってこのパネルを作成されたことが覗えます。
それぞれのメッセージから、通学を温かく見守ってきた想いが伝わってきますね。
電車に関わる仕事だからか、人生をレールに例えている文面が多いのも印象的です。

 よく見ると紙で作られた桜も少しずつ色やデザインが異なり、お仕事の合間に一生懸命想いを込めて作ったかな…と眺めているこちらも温かい気持ちになりました。

  駅員と学生…決してコミュニケーションを取る関係ではありませんが、自ずと毎日顔を合わせ、言葉は交わさずとも見守られていたのですね。

  この掲示を見て直接駅員に感謝を伝える学生は少ないかもしれませんが、ひっそりと胸を熱くする方はたくさんいると思います。

  今年卒業される学生の方はコロナ禍で我慢を強いられる場面も多々あったかと思います。
楽しみにしていた行事や、志を持って励むはずだった部活動も思うようにできず、涙を流すこともあったのではないでしょうか。

 それでも必ず春はやってきますし、列車は前へと走り出すのです。
私からも皆様の門出が素敵な人生に繋がることを願って…

  ご卒業、おめでとうございます。

千葉真理

気になるお店や楽しそうなイベントがあると、子乗せ自転車でどこまでも突っ走る一児の母。 この猪突猛進な特性を生かし、まちかどニュースを担当。 出身は東京都の端である江戸川区。 結婚を機にまたまた東京都の端である大田区へ。 ラーメンと餃子とお酒が好物なので蒲田に出没する率が高いです。